気持ちいい住まいをつくる
森本英樹建築設計事務所 / 森本 英樹
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Labo.Web Magazine#06
家族が団らんできる場所、大勢で食事ができる場所などコミュニケーションが取れる場所はもちろん必要ですが、家族それぞれが自分のお気に入りの場所をつくりましょう。お気に入りの場所はなにも部屋には限りません、廊下の片隅、押入の中、家の裏の物陰などそこにいると落ち着く場所、1人になれる場所、読書するのに最適な場所、お酒がのんびり飲める場所、自分にとってお気に入りの場所をつくることでより快適な暮らしになります。
お施主さんが同じでも土地が違えば建つ建物は変わってきます。逆に同じ土地でもお施主さんが違えばもちろん建つ建物は変わってきます。それは好みや趣味もありますが、周辺環境の影響は大きいです。どこで建てても同じ家ではなく、そこにある壁や窓ひとつにも理由があるはずです。新築を建てたのにまるで昔からそこあるようなその土地に馴染んだ住宅をつくることは周辺環境をうまく取り入れ快適な暮らしができる住宅と言えるでしょう。
日本家屋と言うと薄暗く、すきま風が入り冬寒いなどをイメージすると思いますが、日本で生活するにおいて日本家屋が一番住みやすいと思っています。それは夏の暑い日差しを遮り冬の暖かい光を入れる深い軒や断熱性、調湿性に優れた小舞を用いた土壁、ふすまを利用した風通しのいい間取り、内と外をゆるやかに繋ぐ縁側などいろいろあります。それらのいいところを取り入れながら現在の技術とハイブリッドすればより快適な暮らしになるはずです。
Profile
1974年香川県善通寺市生まれ。
1996年熊本工業大学建築学科卒業。
(株)アトリエ・モビル、(株)創芸勤務を経て、2007年設立。現在に至る。
[所在地]高松市鬼無町佐藤80-2
TEL. 087-887-1664
[受賞歴・その他]2010年アイジー優良物件コンテスト受賞
2011年香川県建築士会建築設計競技 銀賞受賞